白川郷は山懐に静かに佇んで・・・ 2005.9.16 (Fri)
深い山々、蛇行する川、僅かな平地に寄り添うように建つ合掌造りの建物が、緑の田圃の中に静かに佇んで・・・。展望台から見る世界文化遺産の白川郷荻町合掌集落は、日本の原風景そのものでした。見たことはないけど、昔の日本の農村ってきっとこうだったんだろうなって・・・。遠くから見ているせいか、ここには音がないような気がしてしまう、そんな風景でした。まさに秘境の地、冬は陸の孤島になったこの場所になぜ住んでしまったの?と聞きたくなるようなロケーション。でも、いつかまたそれぞれの季節の姿を、ぜひ見に来たいなと思ったのでした。

一年に一度、夏の終わりの1泊旅に、今年は白川郷を訪ねてきました。世界遺産に登録されてからテレビなどで取り上げられることも多くなって、その雰囲気はなんとなくわかったつもりでいたけど、実際に見てみるのとは相当な違いがありますね。町に入る前、一番始めに展望台からこの景色が見えた時、思わず「すごい!」と叫んだCooper氏。「ほっほー!」と唸った私。
実は白川郷へのアクセスに、高山・荘川ルートではなく、飛騨古川から国道360号線天生峠を越えるルートを選んだCooper氏なんだけど、この道がものすごかった! さすが冬季閉鎖になる訳だわっていう、究極の峠道なのでした。トンネルができる前に通った安房峠みたいなんだけど、いったいどこまで上るの?っていう道。やっと峠の頂上に出ると、せっかくこんなに上ったのに、今度はまたどこまで下るの?っていうくらい細いくねくね道が続くのです。周りはもちろん山が見えるだけ、ほんとに白川郷に行くのって不安に思う頃、荻町城祉展望台への標識が・・・。ふー、やれやれです。そして、この素晴らしい景色に出会えるっていう訳です。あの道を通って初めて見たのがこの景色だからこそ、さらなる感動があったのかも。

それにしても、よくぞこの姿を残してくれたものだと感心しました。大昔からここに人が住んでみんなで合掌造りを守って暮らしてきた、そして現在もなお守り続けているという事実。大きな自然の中の人間はほんとうにちっぽけな塵のようだけど、こうして日々の暮らしを重ねながら次の代が引き継いでいくことで、しっかり足跡を残しているんだね。

展望台からの景色を堪能したのち町に下りてみると、メインストリートの両脇にはお土産屋さんや食事のできるお店などが並んで、ごく普通の観光地みたい。ちょっとばかりがっかりしつつお昼のお店を探しながら通過したのですが、駐車場が少ないので車を止める事ができなくて、結局町外れの郷土料理の食事処で昼食にしました。でも、ここももちろん合掌造りでしたよ。

昼食の後、川向かいにあるせせらぎ公園の駐車場に車を止めて、集団離村した集落の合掌造りを移築保存した「合掌造り民家園」を訪ねてみました。ここには重要文化財に指定されている4棟の大きな合掌造りのほか、小さな馬小屋や倉などが池やせせらぎとともに昔からここにあるかのように佇んでいます。
それにしても、昔の人ってほんとにえらい! 冬はたくさんの重い雪に耐えうる、この地に適した建物を造り、ちゃんと守ってきたんだもの。白川郷で一番古い合掌造りは、18世紀中頃の建築なんだって。2005年の今も、こうして建っているなんてほんとにすごい事ですよね。
3層から5層の建物の中は広く、仏間が立派なのが印象的でした。でも、真冬はさぞかし寒かったんだろうな、生活は厳しく辛かっただろうなって、床の傷や黒光りした柱を眺めながら思ったのでした。そして、自分の足で歩く事しか移動手段のなかった昔の人々は、遠くの村や町に行くこともなく、四方を山に囲まれたこの小さな空の下で一生を終わらせたのかなと、なんだか沈んだ想いに耽ってしまったのでした。やっぱり雪深い秘境の地にあるからなのかな。

さて、白川郷を充分堪能した私たち、お宿を取った高山へ・・・。街に泊まるのはほんとに久しぶり。たまには朝市をじっくり楽しもうと思ったのもあって、「2分で朝市!」が売りのお宿にネット予約してました。夕食はお決まりの飛騨牛! 朴葉みそステーキは柔らかくておいしゅうございました。でも、飲み物のセレクトがイマイチでちょっとがっかりしちゃったな。
町中なのでお風呂から緑の木々が、という訳にはいかないけど、まあ便利なところだから仕方ないか。それにしても夜は暑かった! 冷房を切って寝たら、暑くて夜中に目が覚めちゃったくらい。
翌朝は6時過ぎに起きてお風呂で汗を流し、げたをひっかけて宮川朝市へ繰り出しました。2分とはいかなかったけど、3分くらいで着いたかな。さすがにこの時間はお客さんが少ない! 商品も豊富だし、歩きやすいし、やっぱいいかも。赤蕪のお漬け物や野菜に果物を買い込み、あっちこっちで試食しつつのんびりお店を覗きながら歩くのが楽しいね。Cooper氏はいつの間にか、朝のコーヒーと洒落込んでおりました。そういうお店があるのもいいところですね。

何度も来ている高山だけど、じっくり朝市を楽しんだのは今回が初めてだったかも。朝市っていうくらいだから、やっぱ朝に行くべきだ!って実感したのでした。次回は素泊りにして、夜は好きなお店でおいしいお酒を飲みながらおいしいものを食べ、朝は朝市で試食でおなかいっぱいに! な〜んて、朝市通りには食べ物やさんもいろいろあるからね、ここで朝食もいいな。そうそう、焼きたてのみたらしだんごもおいしいし・・・。
白川郷・高山・・・、日本の世界文化遺産を訪ね、久しぶりに感動したとても素敵な旅でした。

白川郷全景(荻町城祉展望台から)
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白川郷荘川側入口から

一番古い合掌造り山下家主屋

広い駐車場のあるせせらぎ公園

宮川朝市はやっぱり魅力的!

昭和のなつかしい館
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古い町並み「上三之町」

ガイドしてくれる人力車もいいね